2022-01-01から1年間の記事一覧
恒例のベスト決めの時期。例年通りギリギリまで悩んでいたが、発表します。ちなみに上半期ベストはこちら。点数化も上半期と同じ基準で行った。総合ベスト10は映画祭や試写で鑑賞した日本未公開作品を入れたものと除外したものを分けたが、それ以降のランキ…
www.youtube.com ショーン・ペンの前作『ラスト・フェイス』は評判の悪さでスルーしてしまっていたが、監督作『イントゥ・ザ・ワイルド』は自分にとってかなり重要な映画なので、今回はあまり期待せずに観に行ってみた。一般評価は微妙で賛否両論という感じ…
「スラムダンク」という作品の存在くらいは今までの人生の中で認知していたものの、それが一体何なのかは全く知らなかったし、惰性のせいで調べようともしなかった。この映画についても観るつもりはなかったのだが、やたらと評価が高く、「映像作品として素…
新宿バルト9のHFRドルビーで鑑賞。これは観る前から分かっていたことだが、現実/虚構の差などどうでも良く思わせてくる映像についてはやはり全編凄まじい。特に『タイタニック』で使っていたような水没するリアルなセットとモーションキャプチャーのアバタ…
ネタバレあり 特別試写会で『ブラックアダム』を観たが、感想を書くタイミングを逃していたのでそろそろ書いてみる。ロッテントマトでは評論家受けが悪く、一般観客に好評といった感触だが、まさにそんな映画。個人的には楽しめたが、言いたいこともある作品…
ネタバレあり フィル・ティペットの『マッドゴッド』を観た.ティペットといえば,『ジュラシック・パーク』製作での神の一人だと前に書いたが,実際のところ『スターウォーズ』『スターシップ・トゥルーパーズ』なども彼がいなければ実現しておらず,やはり…
新作をあまり観なかった月. 『ノベンバー』『マルゲリータ・ラザロヴァー』からの影響を感じる美しいモノクロームとは裏腹に被写体は大方汚い。また、話も突飛。しかしその中で、シンプルな情動に突き動かされた二人の儚いラブストーリーの美しさが際立つ。…
前半ネタバレなし、後半ネタバレあり www.youtube.com ネタバレなし イエジー・スコリモフスキ監督の新作『EO』をポーランド映画祭で観た。個人的なポーランド映画祭の思い出といえば、昨年イメージフォーラムで開催された『DAU. 退行』オールナイト上映の直…
www.youtube.com ネタバレあります 試写会にてアレックス・ガーランドの『MEN 同じ顔の男たち』を観た。なかなか良かった。 アレックス・ガーランドはこれまで「ハードSFっぽい何か」を撮ってきた。本作はその「っぽい何か」の部分を煮詰めたような印象だっ…
www.youtube.com 東京国際映画祭で『パシフィクション』を観た。アルベルト・セラの映画はこれが初鑑賞。事前にかなりつまらないという評判を聴いていたので不安だったが、好きな映画だった。 舞台はフランス領ポリネシア。そこに赴任したブノア・マジメル(…
『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』を観た。チャドウィック・ボーズマンの死があって、どうなることかと思っていたが良かった。もちろんボーズマンに捧げられた作品ではあるが、『ブラックパンサー』の続編として良かった。 この映画には「継承」…
映画祭の月 『恋するアナイス』先日観た『スペンサー』から引き続き『燃ゆる女の肖像』的な海岸のイメージが前景化したクィア映画でありながら、将来不透明な主人公が自己愛を見い出していく作品とも捉えられる。程よいユーモアが散りばめられており、コメデ…
www.youtube.com 東京国際映画祭で『ヌズーフ/魂、水、人々の移動』を観た。このサムネとタイトルが印象的で、とても観たかった作品。これは結構良かった。ユース部門に相応しい映画。 空爆により主人公一家の壁に大きな穴が開く。面白いのは、空爆自体は悲…
www.youtube.com 東京国際映画祭で『セルヴィアム ―私は仕える―』を観た。ルース・メイダー監督作品は『モニタリング』を鑑賞済み。 結論から言えば、悪い意味で期待を超えてこなかった。本作のテーマはキリスト教それ自体というよりは、何かを盲目的に信じ…
www.youtube.com 東京国際映画祭でミルチョ・マンチェフスキー『カイマック』を観た。マンチェフスキー監督の作品は『ビフォア・ザ・レイン』『ダスト』を鑑賞済み。本作の参考になりそうな『柳』は残念ながら未鑑賞。 これは傑作だった。鑑賞済みのマンチェ…
www.youtube.com 東京国際映画祭でエミール・バイガジン『ライフ』を観た。過去作の『ザ・リバー』は鑑賞済み。本当はその前の『ハーモニー・レッスン』を観たいのだが、なかなか観ることが出来ない。『ライフ』はIMDbでのスコアが4点台だったりと、事前に評…
www.youtube.com 東京国際映画祭でカンタン・デュピューの最新作を観た。最近、日本でも巷を騒がせている(?)デュピューだが、自分は『地下室のヘンな穴』を観逃してしまい、監督作では最近の作品『勤務につけ!』『マンディブル 2人の男と巨大なハエ』『…
*『ジュラシック・パーク 』『ジュラシック・ワールド』のネタバレあり 『ジュラシック・ワールド』のラストバトルに関して、あれは「自然の摂理 vs 人工物」だという意見をよく見る。つまり、実際に存在するティラノサウルスやヴェロキラプトル(=自然物…
アンスティチュ・フランセ日本主催、映画批評月間で観た二作目は『ブリュノ・レダル、ある殺人犯の告白』。 www.youtube.com 1900年代初頭に実在した殺人犯ブリュノ・レダルと、彼を担当した医師の手記を基に映画化したようだ。とある少年を山中で殺害した17…
評価の差 Rotten Tomatoesで『悪の法則』の評価を見たことがあるだろうか?2022年9月28日時点ではこんな感じだ。 https://www.rottentomatoes.com/m/the_counselor_2013 一方、同じコーマック・マッカーシーの作品『血と暴力の国』を原作とした『ノーカント…
アンスティチュ・フランセ日本主催の映画批評月間で『恋するアナイス』を観た。日本未公開の作品が上映されるので、あと何作かは観に行きたい。 www.youtube.com 本作はシャルリーヌ・ブルジョワ=タケ監督の長編デビュー作品とのことだが、傑作だったと思う…
前々から欲しいと思っていたサービスの一つが「映画パンフレットのレビューサイト」だ。劇場にもよるが、購入前にパンフレットを閲覧できない場合が多い。立ち読み防止等、それはそれで良いのだが、やはりパンフレットは1000円近くするのだし、中身が充実し…
金子監督おめでとうございますの月. 『#人質 韓国トップスター誘拐事件』サスペンスもアクションもバランス良く演出されている良作。撮影も良いなと思ったら、最近だと『モガディシュ』を撮ったChoi Young-hwan。ファン・ジョンミンが本人役を演じているの…
www.youtube.com セルゲイ・ロズニツァ監督作品『バビ・ヤール』を観た。ロズニツァの映画はまだ数作品しか観れていないが、その中でも本作は特に印象に残った。 本作では第二次世界大戦中のウクライナで起きた「バビ・ヤール大虐殺」を当時のアーカイブ映像…
www.youtube.com Netflix『アテナ』を観た。しれっと配信されているので本作の存在すら知らない人が多いのではという感じだが、これが中々の力作であった。 あらすじは以下 ひとりの少年が殺害された悲しい事件をきっかけに、激しい戦いの舞台と化したアテナ…
www.youtube.com 『スペンサー ダイアナの決意』を試写会で観てきた。クリステン・スチュワートがダイアナを演じるということ以外情報を入れずに観たのだが、いい意味で期待を裏切られた。本作で描かれるのはダイアナがチャールズ皇太子と離婚する直前の三日…
今年の敬老の日は9月19日だった。そして、9月19日といえばローズマリー・ハリスのお誕生日である。ローズマリー・ハリスは、多分、サム・ライミ監督の『スパイダーマン』シリーズでのメイおばさん役が一般的に有名だろう。もちろん他にも色々出ているが、観…
www.youtube.com www.youtube.com 『レイズド・バイ・ウルヴス/神なき惑星』はリドリー・スコットが製作総指揮を務めるドラマシリーズだ。現在シーズン2まで作られているが、なんと打ち切りになってしまうらしい。海外ドラマを追っていると、こういうことに…