映画紹介
まあまあ 『#エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』傑作!壮大なのにインディペンデントな作りで,どこか懐かしい感じ.ユニバースにより撮り方が変わるのも面白い(ウォン・カーワァイ的な映像だったり).多層的で複雑だが,このカオスな…
ぴこぴこぽよぽよ 『非常宣言』時代性を取り入れたテーマは良く、航空機内外で物理的に断絶された人々がどうやって互いに関わり合うことができるのかという視点も興味深かったが、ディテールを詰めないまま色々な要素を詰め込んだ結果ボヤけた印象に。特に後…
IMDbによれば、ヴァンゼー会議の三度目の映画化(テレビ映画)らしい。純会話劇で、ひたすらナチス幹部らがユダヤ人をどうするか話し合う様子が映される。特にドラマチックな展開もないから退屈だと思う人もいるだろうが、個人的には大傑作であった。 ヴァン…
傑作が多かった 『フランス』様々な"顔"で魅せるレア・セドゥの独壇場。ジャーナリズムを虚栄心を満たす場だと思っていそうな人気キャスターを演じる。「撮る」という暴力を行使し、自らもそれに曝されながら次第に"顔"の切り替えが効かず崩壊していく。…
www.youtube.com ショーン・ペンの前作『ラスト・フェイス』は評判の悪さでスルーしてしまっていたが、監督作『イントゥ・ザ・ワイルド』は自分にとってかなり重要な映画なので、今回はあまり期待せずに観に行ってみた。一般評価は微妙で賛否両論という感じ…
新作をあまり観なかった月. 『ノベンバー』『マルゲリータ・ラザロヴァー』からの影響を感じる美しいモノクロームとは裏腹に被写体は大方汚い。また、話も突飛。しかしその中で、シンプルな情動に突き動かされた二人の儚いラブストーリーの美しさが際立つ。…
前半ネタバレなし、後半ネタバレあり www.youtube.com ネタバレなし イエジー・スコリモフスキ監督の新作『EO』をポーランド映画祭で観た。個人的なポーランド映画祭の思い出といえば、昨年イメージフォーラムで開催された『DAU. 退行』オールナイト上映の直…
www.youtube.com 東京国際映画祭で『パシフィクション』を観た。アルベルト・セラの映画はこれが初鑑賞。事前にかなりつまらないという評判を聴いていたので不安だったが、好きな映画だった。 舞台はフランス領ポリネシア。そこに赴任したブノア・マジメル(…
映画祭の月 『恋するアナイス』先日観た『スペンサー』から引き続き『燃ゆる女の肖像』的な海岸のイメージが前景化したクィア映画でありながら、将来不透明な主人公が自己愛を見い出していく作品とも捉えられる。程よいユーモアが散りばめられており、コメデ…
www.youtube.com 東京国際映画祭で『ヌズーフ/魂、水、人々の移動』を観た。このサムネとタイトルが印象的で、とても観たかった作品。これは結構良かった。ユース部門に相応しい映画。 空爆により主人公一家の壁に大きな穴が開く。面白いのは、空爆自体は悲…
www.youtube.com 東京国際映画祭で『セルヴィアム ―私は仕える―』を観た。ルース・メイダー監督作品は『モニタリング』を鑑賞済み。 結論から言えば、悪い意味で期待を超えてこなかった。本作のテーマはキリスト教それ自体というよりは、何かを盲目的に信じ…
www.youtube.com 東京国際映画祭でミルチョ・マンチェフスキー『カイマック』を観た。マンチェフスキー監督の作品は『ビフォア・ザ・レイン』『ダスト』を鑑賞済み。本作の参考になりそうな『柳』は残念ながら未鑑賞。 これは傑作だった。鑑賞済みのマンチェ…
www.youtube.com 東京国際映画祭でエミール・バイガジン『ライフ』を観た。過去作の『ザ・リバー』は鑑賞済み。本当はその前の『ハーモニー・レッスン』を観たいのだが、なかなか観ることが出来ない。『ライフ』はIMDbでのスコアが4点台だったりと、事前に評…
www.youtube.com 東京国際映画祭でカンタン・デュピューの最新作を観た。最近、日本でも巷を騒がせている(?)デュピューだが、自分は『地下室のヘンな穴』を観逃してしまい、監督作では最近の作品『勤務につけ!』『マンディブル 2人の男と巨大なハエ』『…
アンスティチュ・フランセ日本主催の映画批評月間で『恋するアナイス』を観た。日本未公開の作品が上映されるので、あと何作かは観に行きたい。 www.youtube.com 本作はシャルリーヌ・ブルジョワ=タケ監督の長編デビュー作品とのことだが、傑作だったと思う…
金子監督おめでとうございますの月. 『#人質 韓国トップスター誘拐事件』サスペンスもアクションもバランス良く演出されている良作。撮影も良いなと思ったら、最近だと『モガディシュ』を撮ったChoi Young-hwan。ファン・ジョンミンが本人役を演じているの…
www.youtube.com セルゲイ・ロズニツァ監督作品『バビ・ヤール』を観た。ロズニツァの映画はまだ数作品しか観れていないが、その中でも本作は特に印象に残った。 本作では第二次世界大戦中のウクライナで起きた「バビ・ヤール大虐殺」を当時のアーカイブ映像…
www.youtube.com Netflix『アテナ』を観た。しれっと配信されているので本作の存在すら知らない人が多いのではという感じだが、これが中々の力作であった。 あらすじは以下 ひとりの少年が殺害された悲しい事件をきっかけに、激しい戦いの舞台と化したアテナ…
www.youtube.com 『スペンサー ダイアナの決意』を試写会で観てきた。クリステン・スチュワートがダイアナを演じるということ以外情報を入れずに観たのだが、いい意味で期待を裏切られた。本作で描かれるのはダイアナがチャールズ皇太子と離婚する直前の三日…
今年の敬老の日は9月19日だった。そして、9月19日といえばローズマリー・ハリスのお誕生日である。ローズマリー・ハリスは、多分、サム・ライミ監督の『スパイダーマン』シリーズでのメイおばさん役が一般的に有名だろう。もちろん他にも色々出ているが、観…
MUBI(https://mubi.com)に加入してしばらく経つので、MUBIで出会った良作を定期的に記録しておこうと思う。第一回目。 『I Won’t Come Back』 MUBI: I Won't Come Back MUBIに加入してから最初に観た映画。孤児院出身の主人公が、ひょんなことから出会った…
フォロワーで友人の「シャンバラの雨」こと金子優太監督の初監督作品『瀉血』がPFFアワードで入選し,国立映画アーカイブで上映されるとのことで行ってみた.南香好監督作品『幽霊がいる家』との連続上映だった. pff.jp www.youtube.com 結論から書くと,両…
www.youtube.com 『ベルベット・クイーン ユキヒョウを探して』を観た.昔から動物ドキュメンタリーが好きで,しかも音楽をニック・ケイヴとウォーレン・エリスが担当しているとのことで非常に楽しみにしていた作品.実際に観てみると,これは大傑作だった.…
ほとんど試写です. #彼女のいない部屋 話に関しては「家出をした女性の物語、のようだ」以上を知らなくて良い.特徴的なのは音の演出.ある場面で発生した音が次の場面にも浸透する.このような演出は他作品でも見られるが,本作では顕著だ.時間と場所を超…
非常に暑い. 『マルケータ・ラザロヴァー』最近は静的な映画を観ていたから、動的なカメラワークを多用する本作は新鮮。面白いのはエコーがかった台詞。映像内の人物が発したと思えない言葉は全体のリアリズムとは反し、不思議な感覚に。急な場面の転換など…
上半期終わりとか信じられない。 『ドンバス』ウクライナの地ドンバスでの出来事を13のエピソードで綴る。構成やウクライナ情勢について事前情報を少しいれておいた方がいいかもしれない。ロズニツァはドキュメンタリー作家らしく、虚構とリアルが入り混じる…
五月分サボったので... 『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』予想より良かった。脚本・設定の粗が結構目立つが、プロットは前作より分かりやすく、ここは自分のシリーズとの距離感の問題かもだが、楽しめた。最大の魅力は俳優陣とニュー…
新年度 『アンビュランス』久しぶりのベイ!早いカット割と意味があるのかよく分からないダイナミックなドローン撮影。これが不思議と心地よい。理屈は不明だが快感を与える技術は、もはや巨匠の域。全体的には比較的地に足がついていて、ベイの実物主義がマ…
試写多め. 『TITANE/チタン』デュクルノー監督作に通ずる「少女の心的成熟と身体変容」というテーマは本作も同様だが、今回は老消防士との精神的な繋がりを通して、より複雑で感傷的な領域に踏み込む。センセショーナルなアイデアに依存せず物語を伝える、…
『ザ・バットマン』公開記念で歴代バットマン映画(劇場公開されたもの)にコメントしていきたいと思います。 『バットマン:ザ・ムービー』 『バットマン』 『バットマン・リターンズ』 『バットマン:マスク・オブ・ファンタズム』 『バットマン・フォーエ…