otaku8’s diary

映画のこととか

『猛襲』感想〜ヌルッとした殺戮〜(ネタバレなし)〜

 Netflixのサメ映画『猛襲』を観た。面白かったが、割と変なバランスの映画だったように思う。

 台風の急襲によって堤防が決壊し、洪水が町を押し寄せる。水没した町は孤立し、さらにサメ達も一緒にやってきて阿鼻叫喚の世界に変わる。

 町に流入したサメ達は特に焦らし演出なしで、ヌルッと殺戮を始める。この淡白さは良かった。その見せ方もリアリズムに則ったもので、ちゃんとグロい。一方で終盤では、ジャンル映画的な見せ場が増える。ここは個人的には好み。また、まさか冒頭の出産方法へのアドバイスがこんな形で回収されるのか、という展開があり、ここは映画的な構図としても良かった。

 一方で、微妙なところも多々ある。まず、ジャイモン・フンスー演じるサメ研究者が町に取り残された娘を助けに行くという展開がある。また、ネタを探すTVクルーも彼に同行する。しかし、彼がサメの知識で問題解決することはほぼないし、そもそも彼やTVクルーがいる意味もほぼない。つまり、話を進める形式上の役割でしかない。そして、サメ達がヌルッと殺戮を始めたのと同じように、結末もヌルッとしている。まあ、それが潔いといえば潔いが。