otaku8’s diary

映画のこととか

アベンジャーズ/エンドゲーム レビュー(ネタバレ注意)

www.imdb.com

 

あらすじ

アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)らアベンジャーズとサノス(ジョシュ・ブローリン)が戦った結果、全宇宙の生命は半数になってしまう。宇宙をさまよいながらスーツの開発を続けるアイアンマンをはじめ、生き残ったキャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)やソー(クリス・ヘムズワース)らは再び集まり、サノスへの逆襲を始める。

解説・あらすじ - アベンジャーズ/エンドゲーム - 作品 - Yahoo!映画

レビュー

 

 

「アベンジャーズ/エンドゲーム」は「アイアンマン」から始まるMCUの集大成。歴史的映画シリーズの区切りとなる歴史的作品

 10年近く続いてきたMCUの一区切りとなる作品であり、前作「アベンジャーズ/インフィニティウォー」の衝撃的な結末も相まって、かなりの注目を集めていました。それだけに事前に得られる情報はかなり限定されていました。実際予告編で観る映像は本編のほんの一部にすぎません。

 

 MCUはこれまで各ヒーローの単独作を地道に作っていき、丁寧にユニバースを構築してきました。この地道な積み重ねの結果が今回「エンドゲーム」にてこれでもかと発揮されます。今までの全てが伏線、シリーズを追いかけてきた人ならば感動するレベルです。それも約10年間、各キャラクターが紡いできた物語が上手いことにどんどん一点に向かっていきます。ビッグ3(アイアンマン、キャプテンアメリカ、ソー)に関しては彼ら自身の物語の終着点になっています。特にアイアンマン、「アイアンマン」で武器商人だったトニースタークが世界のために力を使おうとヒーローになる宣言をする場面を思い出し、今作で彼が本当にヒーローになったと個人的に感慨深くなります。"ファンの為の映画"はたまにありますが、その多くが"接待映画"になりがちです。ファンを喜ばせる為に表面的なオマージュを詰め込むのです。しかし「アベンジャーズ/エンドゲーム」はそうなっていません。確かにファンの為の映画ではあります。それもかなり。でもそれは決して表面的なものだけでなく、それぞれのキャラクターの物語、MCU自体の物語としてしっかり機能しています。またその一つ一つに愛があるので観ている方も思わず感動してしまいます。ラストシーンは個人的にこれ以上ないほど完璧でした。そこからのエンドクレジットは今作がどのような映画かを良く表していると思います。

 また、今作は”終わり”であると同時に”始まり”でもあります。今後のMCUにも期待です。

 

 作風としては意外にも笑えるシーンが多く、劇場でもかなりの頻度で笑いが起きていました。

 

 また今までと同様、ルッソ兄弟の巧みな演出により、三時間の上映時間が全く長く感じませんでした(本当にあっという間!)

 

 不満点としては一般人(市民)との絡みがほとんど無いことです。前作と今作で主人公たちは大切な人々を失います。そこの部分については丁寧に描かれていますが、それは一般の人々も同じ。今作では消えた人々の名前が刻まれた大量の石碑が出てきます。残された人々が様々な感情を持って訪れるはずです。グループセラピーで一歩ずつ前を向いていこうとする場面もあります。同じく”家族”を失ったアベンジャーズこそが彼らの希望となれるはず。ヒーロー達とサノス軍の間で物語がほぼ完結していることが残念でした。”残された人々”とアベンジャーズの関係についてもう少し描いてくれると嬉しかったです。また、最終的な決着のつけ方も単に"敵との戦い"だけに終わらせずでなくあと一歩深掘りして欲しかったです(サノスの行動に対するヒーロー達の回答など)

まとめ

 「アベンジャーズ/エンドゲーム」は不満点もありますが、これほどまでに世界を熱狂させる映画シリーズを生み出したケヴィンファイギやルッソ兄弟含め製作陣には驚かされっぱなしです。その最高潮となる今作。間違いなく”今”観るのを強くオススメする映画です!