良い作品が多い月でした.
『MINAMATA―ミナマタ―』
— Taku (@batmanight) 2021年10月5日
安易な脚色や掘り下げの甘さは感じるが、劇映画として良かった。公害問題を明るみにしていく過程が写真の現像という行為に重なる演出も良き。日本人俳優の演技や坂本龍一の劇伴も素晴らしく、製作陣の真摯な姿勢は伝わってきたが、それだけに製作における諸問題が残念。 pic.twitter.com/bOqhK9bZAf
感想サボりました…
『空白』
— Taku (@batmanight) 2021年10月3日
『空白』というタイトルが的を得ていて非常に良い。英題intoleranceは確かにテーマの一角ではあるものの、本作にはそれ以上の深みと広がりがある。ポイントを押さえて流れる劇伴が印象的だったが、作曲は世武裕子氏。『アーク』に続いて今年の邦画を輝かせた。 pic.twitter.com/OnbM6lKlOy
『スポンティニアス』
— Taku (@batmanight) 2021年10月5日
クラスメートが次々と爆発していく中で描かれる青春映画。これがデビュー作となる監督の卓越した演出や主演の二人、特にキャサリン・ラングフォードのチャーミングな魅力により新鮮な味わいとなっている。理不尽である人生を否定することなく語られる前向きなテーマも良い。 pic.twitter.com/qwFLxLEoIQ
ダニエル・クレイグがいかにボンドとなったか.
『最後の決闘裁判』
— Taku (@batmanight) 2021年10月16日
過去作で不条理なシステムを描いてきたリドリー・スコット。今作では神に運命を任せる、男尊女卑が色濃く現れる中世の社会がそのシステムとなる。羅生門的に描かれる三幕構成は効果的で、「歪んだ真実」の存在を現代に生きる観客にも実感として突きつけてくる。傑作。 pic.twitter.com/xYxa2EKnyQ
『DUNE/デューン 砂の惑星』
— Taku (@batmanight) 2021年10月17日
全評判のような難解さや退屈さは無く、原作を読まずとも分かりやすい作りで世界観構築は出来ていると感じた。一方、全体的に平坦かつ無機質、スローテンポなのでこれ単体ではドラマが弱い印象。評価は何を求めて観るかにもよるだろう。期待以上には楽しめた。 pic.twitter.com/1wydABMLEe
『MONOS 猿と呼ばれし者たち』
— Taku (@batmanight) 2021年10月20日
試写にて。暴力性が内在した素晴らしく美しいショットの数々と独特のリズムをもたらす劇伴がマジック・リアリズムを感じさせる。コロンビア内戦に纏わる皮肉と救いが散りばめられた物語は後味として強く残る。傑作。なるべく前情報なしで観て欲しい。@FansVoiceJP pic.twitter.com/EdqZHCEPlu
『CUBE 一度入ったら、最後』
— Taku (@batmanight) 2021年10月23日
懸念していたほど悪くはなく、嫌いにはなれない。オリジナルへのリスペクトがあり、真摯に作られている。幾つかのオリジナル要素とドラマを持ち込んだのも個人的には良いと感じた。ただ、それが面白さに繋がっているかといえば…。全体的に閉塞感と緊張感が欠けている。 pic.twitter.com/MhcYpMAjQl
『ロン 僕のポンコツ・ボット』
— Taku (@batmanight) 2021年10月24日
SNS社会での「友達」を再定義していくロンとバーニーが愛おしくてたまらない。「人生の在り方におけるSNSの是非」といった二元論に陥っていないのも好き。物語の解決法に若干引っかかったが、総じて良かった。ヘンリー・ジャックマンの劇伴も素敵。 pic.twitter.com/2ztdUQ2Xlq
『由宇子の天秤』
— Taku (@batmanight) 2021年10月24日
確かに傑作。自然体な演技や劇伴の不在など、誇張なしの実録的な語りが物語に説得力を与える。一方、「真実」や「正しさ」を追う者の自己矛盾が露わになるにつれて、その物語を追っている観客に対しても認知の歪みを突きつけてくるメタ構造。勿論、劇映画としてもとても面白かった。 pic.twitter.com/7tIKd3KrjW
『モーリタニアン 黒塗りの記録』
— Taku (@batmanight) 2021年10月31日
『ザ・レポート』と同様に9.11後の米国の暗部を炙り出す映画だが、本作ではその被害者本人にフォーカスが当てられている。EDでの「その後」の説明は史実映画の定番であるが、本作ではそれが「実際」の重みを効果的に与えていた。 pic.twitter.com/5fd5XlGnm1