otaku8’s diary

映画のこととか

月間新作記録

2022年12月に観た新作映画

傑作が多かった 『フランス』様々な"顔"で魅せるレア・セドゥの独壇場。ジャーナリズムを虚栄心を満たす場だと思っていそうな人気キャスターを演じる。「撮る」という暴力を行使し、自らもそれに曝されながら次第に"顔"の切り替えが効かず崩壊していく。…

2022年11月に観た新作映画

新作をあまり観なかった月. 『ノベンバー』『マルゲリータ・ラザロヴァー』からの影響を感じる美しいモノクロームとは裏腹に被写体は大方汚い。また、話も突飛。しかしその中で、シンプルな情動に突き動かされた二人の儚いラブストーリーの美しさが際立つ。…

2022年10月に観た新作映画

映画祭の月 『恋するアナイス』先日観た『スペンサー』から引き続き『燃ゆる女の肖像』的な海岸のイメージが前景化したクィア映画でありながら、将来不透明な主人公が自己愛を見い出していく作品とも捉えられる。程よいユーモアが散りばめられており、コメデ…

2022年9月に観た新作映画

金子監督おめでとうございますの月. 『#人質 韓国トップスター誘拐事件』サスペンスもアクションもバランス良く演出されている良作。撮影も良いなと思ったら、最近だと『モガディシュ』を撮ったChoi Young-hwan。ファン・ジョンミンが本人役を演じているの…

2022年8月に観た新作映画

ほとんど試写です. #彼女のいない部屋 話に関しては「家出をした女性の物語、のようだ」以上を知らなくて良い.特徴的なのは音の演出.ある場面で発生した音が次の場面にも浸透する.このような演出は他作品でも見られるが,本作では顕著だ.時間と場所を超…

2022年7月に観た新作映画

非常に暑い. 『マルケータ・ラザロヴァー』最近は静的な映画を観ていたから、動的なカメラワークを多用する本作は新鮮。面白いのはエコーがかった台詞。映像内の人物が発したと思えない言葉は全体のリアリズムとは反し、不思議な感覚に。急な場面の転換など…

2022年6月に観た新作映画

上半期終わりとか信じられない。 『ドンバス』ウクライナの地ドンバスでの出来事を13のエピソードで綴る。構成やウクライナ情勢について事前情報を少しいれておいた方がいいかもしれない。ロズニツァはドキュメンタリー作家らしく、虚構とリアルが入り混じる…

2022年5月に観た新作映画

五月分サボったので... 『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』予想より良かった。脚本・設定の粗が結構目立つが、プロットは前作より分かりやすく、ここは自分のシリーズとの距離感の問題かもだが、楽しめた。最大の魅力は俳優陣とニュー…

2022年4月に観た新作映画

新年度 『アンビュランス』久しぶりのベイ!早いカット割と意味があるのかよく分からないダイナミックなドローン撮影。これが不思議と心地よい。理屈は不明だが快感を与える技術は、もはや巨匠の域。全体的には比較的地に足がついていて、ベイの実物主義がマ…

2022年3月に観た新作映画

試写多め. 『TITANE/チタン』デュクルノー監督作に通ずる「少女の心的成熟と身体変容」というテーマは本作も同様だが、今回は老消防士との精神的な繋がりを通して、より複雑で感傷的な領域に踏み込む。センセショーナルなアイデアに依存せず物語を伝える、…

2月に観た新作映画

2月は『ザ・バットマン』を観れたので満足です.今まではiMDbのリンクを貼ってていましたが,面倒になったので止めます. 『大怪獣のあとしまつ』 『大怪獣のあとしまつ』『博士の異常な愛情』志向だが、中途半端な情緒性がそれを邪魔する。かと言って『ドン…

2022年1月に観た新作映画

2022年の始まりは少なめに. 『ハウス・オブ・グッチ』 m.imdb.com 『ハウス・オブ・グッチ』笑ってはいけない157分。豪華キャストがイタリア訛りの英語で繰り広げるコントのような悲劇。物語自体は淡白かつ歪、全編にわたって安っぽさが漂っている。トム・…

2021年12月に観た新作映画

追い込み期. www.imdb.com 『ラストナイト・イン・ソーホー』徐々に意味合いの変化する60年代ロンドンのトリップ感や古典をオマージュしただろう趣向を凝らした撮影など、全体的に楽しめた。一方で、ホラーとしての「怖さ」が足りないところも含めて、各要…

2021年11月に観た新作映画

DAUの月. www.imdb.com 『ザ・ハーダー・ゼイ・フォール: 報復の荒野』西部劇×ブラックムービー。エンタメに振り切っているのが好印象。物語はで珍しいものではないが、キャラクターの魅力と音楽(Jay-Zプロデュース)の力でパワフルに押し切っていく。「白人…

2021年10月に観た新作映画

良い作品が多い月でした. www.imdb.com 『MINAMATA―ミナマタ―』安易な脚色や掘り下げの甘さは感じるが、劇映画として良かった。公害問題を明るみにしていく過程が写真の現像という行為に重なる演出も良き。日本人俳優の演技や坂本龍一の劇伴も素晴らしく、…

2021年9月に観た新作映画

トニー・レオンに惚れた. www.imdb.com 『Summer of 85』フランソワ・オゾンが若かりし頃に魅了された小説を映画化。同性愛というよりは、監督が言うように普遍的な愛についての物語。オゾン的と言えるか、物語に組み込まれたサスペンス性が興味を持続させ…

2021年8月に観た新作映画

後から感想を書こうと思い,はや3ヶ月. www.imdb.com 感想サボりました… www.imdb.com 『すべてが変わった日』現代西部劇として語るべきことは多いが、個人的に印象的だったのは夫婦役のD. レインとK. コスナー(MoSと同じく)。まるで本当の夫婦かのように、…

2021年7月に観た新作映画

ヨハン・ヨハンソンの監督作を映画館で観れて満足.感想サボりが目立つ. www.imdb.com 感想サボりました… www.imdb.com 『ブラック・ウィドウ』演者は素晴らしく求心力があり、本作の魅力の一つ。楽しめたことに間違いはないが、興味深い主題を扱いながらそ…

2021年6月に観た新作映画

このあたりから感想を書くのをサボり始めます. www.imdb.com 『コンティニュー』ゲーム調に物語が進行するタイムループもの。状況説明が冗長だったり、色々と惜しいと感じる点はあったが、不器用ながら人生を取り戻そうと(何度も死にながら)努力していく主…

2021年5月に観た新作映画

5月はまあまあの数を観ることができました. www.imdb.com 『ザ・スイッチ』如何にも「B級ハリウッドホラー」的ジャンル映画で楽しいが、その見せ方(テーマ性)は現代の価値観にブラッシュアップされている。一方、素材の良さを考えると全体的に物足りなさも…

2021年4月に観た新作映画

4月から関東の映画館にお世話になり始めます. www.imdb.com 『騙し絵の牙』説明過多でない軽快な語り口と地に足の着いた役者陣の演技のアンサンブルで飽きずに楽しめた。やはり松岡茉優さんは素晴らしい。話はズレるが配信サービスが台頭しブロックバスター…

2021年3月に観た新作映画

3月に観た新作は一本だけのようです.何と2月は0本でした. www.imdb.com 『ガンズ・アキンボ』ハリポタ以降のダニエル・ラドクリフの作品選びが良い。所謂、ボンクラものの類だが、印象的なEDMとカメラワーク、そしてサマラ・ウィーヴィングの好演により新…

2021年1月に観た新作映画

2021年1月に観た新作映画を記録していきます.本当はその月にまとめていればよかったのですが,,, www.imdb.com 『スワロウ』年始からいきなり傑作に出会った。「摂取/排泄」という行為からアプローチする抑圧からの解放。それを説明的にせず表す語り口の…