新作をあまり観なかった月.
『ノベンバー』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2022年11月5日
『マルゲリータ・ラザロヴァー』からの影響を感じる美しいモノクロームとは裏腹に被写体は大方汚い。また、話も突飛。しかしその中で、シンプルな情動に突き動かされた二人の儚いラブストーリーの美しさが際立つ。事前予想よりは大人しめな映画だったが、魅力的な作品だった。 pic.twitter.com/Y3MsB6behB
『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2022年11月11日
「追悼映画としては良いがヒーロー映画としては微妙」という意見をチラホラ見るが、個人的にはヒーロー映画として良かった。ヒーローとはどういう存在であって欲しいのか、ということ。不満点はありつつ、MCUの中で一本の物語に注力しているのも好印象。 pic.twitter.com/CFlVlwZkKG
『Fire of Love』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2022年11月13日
傑作。『ベルベットクイーン』同様、官能的な大自然に魅せられた人間の姿を描く。本作には死の香りが漂っている。地球の大スケールの下では人間の有限性が際立つ。儚い人生の中で火山に全てを捧げた夫婦の絆は美しく、彼らが徐々に視線を火山から人間にも向けていく様が感慨深い。 pic.twitter.com/E9JuaT5yuD
『MEN #同じ顔の男たち』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2022年11月19日
A. ガーランドの過去二作にあった「ハードSFっぽさ」の「っぽさ」の部分が全開な作品。テーマ性との結びつきという意味で、過去最高に彼のビジュアリストとしての腕が光っていたのでは。個人的にはジャンプスケアに頼らないホラー演出がとても良かった。@FansVoiceJP pic.twitter.com/ILj7a46yeE
『#あのこと』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2022年11月20日
妊娠した主人公は助けを求められず孤立。周囲は彼女を「見ない」ようにするがそれも中絶が違法である社会での不可抗力的なものだという意味で、特に女性間には潜在的な連帯を感じる。目を伏せる周囲とは対照に、現実を文字通り直視するA. バルトロメイの目が印象的な傑作。@FansVoiceJP pic.twitter.com/HopLwplhPt
『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2022年11月20日
ナチ少尉のため自分の属性を偽り、常に架空の言語を作り暗記しなければいけない状況下、全編に緊張が持続。両者とも他人の犠牲の上で存在成立しているという描き方に戦争それ自体の残虐さが見える。それを踏まえた上で、言語創造の過程に絡んだラストが巧い。 pic.twitter.com/HNlO4aDvW5
『EO』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2022年11月26日
大傑作。リアルと幻想、時に神話的に語られるロバの旅が、大胆な映像・音楽表現の数々で綴られるイメージの連鎖。個人的に好きなショットが多すぎる。
『バルタザールどこへ行く』よりもロバを中心に据えた物語でリメイクではなく、赤が印象的なのは同じくスコリモフスキ『早春』を想起。 pic.twitter.com/bcWFq7gcod