2022年東京国際映画祭で観た映画については感想を書いた(※)のに、2023年については何故か完全にサボっていたので、当時の感想ツイートをまとめておく。
『エア』
『エア』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2023年10月27日
傑作。長い気はするが、魅せ方が巧い。機体が追撃されたときにコックピット内に視点を移しパイロットの流血(機体の死≒パイロットの死)を見せるセンス。ただ、この情勢下において、このプロパガンダ性強めの作りには思うところが色々ある。対独の物語という点で必然的にはなってしまうが。 pic.twitter.com/F40JReI8U0
ある意味で、最もタイムリーだった映画のひとつ。
『雪豹』
『雪豹』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2023年10月26日
思ったよりアート映画然しておらず観易かった。昨年のベストドキュメンタリー映画のひとつ『ベルベット・クイーン』とは違い、雪豹ががっつり登場。CG製の雪豹と、雪豹の扱いに激高する遊牧民のキャラクター像で賛否が別れそう。 pic.twitter.com/7YxCJ68TaM
ペマ・ツェテンの遺作かつグランプリ受賞作品。
『ロクサナ』
『ロクサナ』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2023年10月27日
良作。コメディチックな悲喜劇だと思っていたら時たまグサリと刺してくるバランスが良い。賛否分かれそうなラストも自分は好き。 pic.twitter.com/BfXOm717h7
『ミュージック』
『ミュージック』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2023年10月27日
序盤の時系列で少し混乱し、それを引きずってオイディプス物語との対応にも混乱した。本筋よりも冒頭、ステレオティピックなジェンダーロールをさりげなく逆転したような主人公の友人グループの描き方が良かった。 pic.twitter.com/UHT1ZzofOf
『夏の終わりに願うこと』
『Tótem』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2023年10月27日
素晴らしかった。あるホームパーティの様子を淡々と映すだけなのだが、そのなかで垣間見える人生模様は綺麗事に収まらず豊かで、特に永遠などないと悟ってしまった少女の視点が辛い。それまで淡々と家族行事を眺めていた観客に、突如語りかけてくるようなラストに射抜かれた。 pic.twitter.com/AiKrGLwbnZ
『Totem』→『夏の終わりに願うこと』という邦題で24/8/9に公開決定。本映画祭で最も好きだった作品のひとつ。似たようなテイストの『aftersun/アフターサン』よりも個人的には好み。
『タタミ』
『タタミ』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2023年10月27日
大傑作。胸熱スポーツドラマとポリティカルスリラーが見事に融合している。ミニマムな舞台設定ながら、最後まで飽きさせない。感情移入は全てではないが、どうしても感情を持っていかれてしまった。「タタミ」というカタカナ表記のタイトルは微妙に感じるが。 pic.twitter.com/JqvvB7ZQoY
本映画祭のなかで、純粋に一番面白かった。一般公開が決まっていないのが不思議なくらい。
『開拓者たち』
『開拓者たち』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2023年10月28日
西部劇の形式に則って直接的な暴力描写で魅せる前半部でタイトに締めても良かっただろうが、実はさらに残酷な構造が存在することと「撮る」暴力がメタ的に響く終盤が味わい深い。傑作。 pic.twitter.com/2NwS8U7eny
『西湖畔に生きる』
『西湖畔に生きる』
— Taku (@glaneurs_et_al) 2023年10月28日
思わぬ問題作。清涼・静寂な自然描写とマルチ商法に堕ちていく人間たちの描写のテンションの差がすごい。後者に関してはその戯画化が甚だしく、自分は前者との対比として受け入れたが、賛否両論だろう。 pic.twitter.com/ppmXsEg5gV
24/9/27に公開決定。同じくグー・シャオガンによる現代中国映画の傑作『春江水暖』の続編である。自分は『春江水暖』を後追いで観た。かなりテイストは全然違うが、『春江水暖』に出てくる借金取りや賭博といったアンダーグラウンドの描写は若干ではあるが誇張気味であり、『西湖畔に生きる』に通じるものを感じなくはない。
※2022年東京国際映画祭での鑑賞作品