映画レビュー
フォロワーで友人の「シャンバラの雨」こと金子優太監督の初監督作品『瀉血』がPFFアワードで入選し,国立映画アーカイブで上映されるとのことで行ってみた.南香好監督作品『幽霊がいる家』との連続上映だった. pff.jp www.youtube.com 結論から書くと,両…
www.youtube.com 『ベルベット・クイーン ユキヒョウを探して』を観た.昔から動物ドキュメンタリーが好きで,しかも音楽をニック・ケイヴとウォーレン・エリスが担当しているとのことで非常に楽しみにしていた作品.実際に観てみると,これは大傑作だった.…
さかなクンをのん氏(←素晴らしかった)が演じるということで気にはなっていた映画だが、予告編以上の情報は殆ど入れずに観た。予告編の印象だと、所謂「いい話」なのかなと思っていた。実際観てみると、確かにいい話ではあるのだが、予想以上に「奇妙」な作…
ほとんど試写です. #彼女のいない部屋 話に関しては「家出をした女性の物語、のようだ」以上を知らなくて良い.特徴的なのは音の演出.ある場面で発生した音が次の場面にも浸透する.このような演出は他作品でも見られるが,本作では顕著だ.時間と場所を超…
非常に暑い. 『マルケータ・ラザロヴァー』最近は静的な映画を観ていたから、動的なカメラワークを多用する本作は新鮮。面白いのはエコーがかった台詞。映像内の人物が発したと思えない言葉は全体のリアリズムとは反し、不思議な感覚に。急な場面の転換など…
本作だけでなく,本シリーズのネタバレを含みます はじめに 感想 良かったところ イマイチだったところ はじめに 『ジュラシックパーク』シリーズには思い入れがあって,自分の人生の根幹をなす作品の一つである.いまのところ,シリーズの作品は手放しでは…
例年は何となく順位をつけていたが、今回は基準を設けて点数化して決定。 方法は次の通り *基準を ①好み ②クオリティ ③作品の意義 として、1〜5点を各項目に割り振って足し合わせた。この際、重み付けとして①は×1、②は×0.9、③は×0.8と決めた。これは自分が…
上半期終わりとか信じられない。 『ドンバス』ウクライナの地ドンバスでの出来事を13のエピソードで綴る。構成やウクライナ情勢について事前情報を少しいれておいた方がいいかもしれない。ロズニツァはドキュメンタリー作家らしく、虚構とリアルが入り混じる…
五月分サボったので... 『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』予想より良かった。脚本・設定の粗が結構目立つが、プロットは前作より分かりやすく、ここは自分のシリーズとの距離感の問題かもだが、楽しめた。最大の魅力は俳優陣とニュー…
全体的には楽しめた。以下、ネタバレあり雑感。 冒頭数十分は「スパイダーマン三部作」を連想させる。結婚式といえば『スパイダーマン2 』だし、新しい恋人のいるクリスティーンと彼女に未練が残るスティーブンの関係性にも見覚えがある。街の危機を察知して…
新年度 『アンビュランス』久しぶりのベイ!早いカット割と意味があるのかよく分からないダイナミックなドローン撮影。これが不思議と心地よい。理屈は不明だが快感を与える技術は、もはや巨匠の域。全体的には比較的地に足がついていて、ベイの実物主義がマ…
試写多め. 『TITANE/チタン』デュクルノー監督作に通ずる「少女の心的成熟と身体変容」というテーマは本作も同様だが、今回は老消防士との精神的な繋がりを通して、より複雑で感傷的な領域に踏み込む。センセショーナルなアイデアに依存せず物語を伝える、…
この記事では『ザ・バットマン』感想をネタバレありで書いています。ネタバレなしの感想は↓ otaku8.hatenablog.com 以下、ネタバレ感想 既に本作を鑑賞した人たちと話して気が付いたこともあり、それを踏まえて書いていきます。記憶違いなどあるかもしれませ…
『ザ・バットマン』公開記念で歴代バットマン映画(劇場公開されたもの)にコメントしていきたいと思います。 『バットマン:ザ・ムービー』 『バットマン』 『バットマン・リターンズ』 『バットマン:マスク・オブ・ファンタズム』 『バットマン・フォーエ…
2月は『ザ・バットマン』を観れたので満足です.今まではiMDbのリンクを貼ってていましたが,面倒になったので止めます. 『大怪獣のあとしまつ』 『大怪獣のあとしまつ』『博士の異常な愛情』志向だが、中途半端な情緒性がそれを邪魔する。かと言って『ドン…
特別試写で鑑賞。以下、簡単な感想をネタバレなしで。 まず何よりも素晴らしかったのはロバート・パティンソンのバットマン/ブルース・ウェイン。彼が演じるブルースは生気が無く、亡霊のよう。その様子はまるでガス・ヴァン・サントの『ラスト・デイズ』の…
2022年の始まりは少なめに. 『ハウス・オブ・グッチ』 m.imdb.com 『ハウス・オブ・グッチ』笑ってはいけない157分。豪華キャストがイタリア訛りの英語で繰り広げるコントのような悲劇。物語自体は淡白かつ歪、全編にわたって安っぽさが漂っている。トム・…
まず本作(NWH)は好きな映画であり,自分は満足している.ただ,やはり気になってしまう部分もある.今回はレビューとは別に不満点を書いていく.今回は批判が多くなるが,自分はNWH肯定派で製作陣には感謝しているので悪しからず. otaku8.hatenablog.com ネ…
ネタバレありです! 結論としては,非常に楽しく多幸感に包まれた同窓会のような作品でありながら,MCUスパイダーマン三部作の最終話かつ「トム・ホランド版スパイダーマン」の誕生譚,そして歴代スパイダーマンのその後の物語にもなっている満足度の非常に…
追い込み期. www.imdb.com 『ラストナイト・イン・ソーホー』徐々に意味合いの変化する60年代ロンドンのトリップ感や古典をオマージュしただろう趣向を凝らした撮影など、全体的に楽しめた。一方で、ホラーとしての「怖さ」が足りないところも含めて、各要…
www.imdb.com 以前の記事の中で書いたようにセミフ・カプランオールの『グレイン』を早く観たいとボヤいていたら,突然U-NEXTで見放題になったのだからびっくりだ. otaku8.hatenablog.com 謎の遺伝子不全(「遺伝カオス」と呼ばれる)によって作物がダメにな…
DAUの月. www.imdb.com 『ザ・ハーダー・ゼイ・フォール: 報復の荒野』西部劇×ブラックムービー。エンタメに振り切っているのが好印象。物語はで珍しいものではないが、キャラクターの魅力と音楽(Jay-Zプロデュース)の力でパワフルに押し切っていく。「白人…
良い作品が多い月でした. www.imdb.com 『MINAMATA―ミナマタ―』安易な脚色や掘り下げの甘さは感じるが、劇映画として良かった。公害問題を明るみにしていく過程が写真の現像という行為に重なる演出も良き。日本人俳優の演技や坂本龍一の劇伴も素晴らしく、…
トニー・レオンに惚れた. www.imdb.com 『Summer of 85』フランソワ・オゾンが若かりし頃に魅了された小説を映画化。同性愛というよりは、監督が言うように普遍的な愛についての物語。オゾン的と言えるか、物語に組み込まれたサスペンス性が興味を持続させ…
後から感想を書こうと思い,はや3ヶ月. www.imdb.com 感想サボりました… www.imdb.com 『すべてが変わった日』現代西部劇として語るべきことは多いが、個人的に印象的だったのは夫婦役のD. レインとK. コスナー(MoSと同じく)。まるで本当の夫婦かのように、…
ヨハン・ヨハンソンの監督作を映画館で観れて満足.感想サボりが目立つ. www.imdb.com 感想サボりました… www.imdb.com 『ブラック・ウィドウ』演者は素晴らしく求心力があり、本作の魅力の一つ。楽しめたことに間違いはないが、興味深い主題を扱いながらそ…
このあたりから感想を書くのをサボり始めます. www.imdb.com 『コンティニュー』ゲーム調に物語が進行するタイムループもの。状況説明が冗長だったり、色々と惜しいと感じる点はあったが、不器用ながら人生を取り戻そうと(何度も死にながら)努力していく主…
5月はまあまあの数を観ることができました. www.imdb.com 『ザ・スイッチ』如何にも「B級ハリウッドホラー」的ジャンル映画で楽しいが、その見せ方(テーマ性)は現代の価値観にブラッシュアップされている。一方、素材の良さを考えると全体的に物足りなさも…
4月から関東の映画館にお世話になり始めます. www.imdb.com 『騙し絵の牙』説明過多でない軽快な語り口と地に足の着いた役者陣の演技のアンサンブルで飽きずに楽しめた。やはり松岡茉優さんは素晴らしい。話はズレるが配信サービスが台頭しブロックバスター…
3月に観た新作は一本だけのようです.何と2月は0本でした. www.imdb.com 『ガンズ・アキンボ』ハリポタ以降のダニエル・ラドクリフの作品選びが良い。所謂、ボンクラものの類だが、印象的なEDMとカメラワーク、そしてサマラ・ウィーヴィングの好演により新…